正しいデザインをするために上で一番最初の作業はレイアウトではなく、情報の整理です。
例えば、山登りをする際、地図も方位磁石も持たずに登ったら目的地につくどころか迷ってしまいますよね。
デザインでも同じことが言えます。
情報整理は良いデザインにたどり着くための地図の様なものです。
ちゃんと目的を理解した上で、そこにたどり着く手段を考えます。
今回はデザインの作業をする前の情報の整理のお話をします。
情報整理の方法とは
制作物は必ず目的があって作られる物です。何かを誰かに伝えたいから存在します。
それは問題解決なのか、またはサービス・商品の紹介なのかいろいろです。
まずはその目的を明確にすることがとても大切です。
情報を整理する項目は
- いつ(When)
- どこで(Where)
- 誰が(Who)
- 何を(What)
- なぜ(Why)
- どのように(How)
よく耳にする5W1Hです。
ここをちゃんと理解して整理しないと目的とは違うゴールを目指すことになってしまいます。
5W1Hとは
いつ (When)伝えたいか?
この制作物のいつ使用されるか。
タイミング、季節(四季)、朝、夜など。
例えば
- 春のセールなら、桜をイメージしたビジュアル、冬なら雪の結晶を散りばめたイメージ
- 朝のイベントなら爽やかな色使いに、夜のイベントなら、ネオンのイメージで
どこで (Where)伝えたいか?
この制作物がどこで使用されるのか。
例えば、DM、駅に貼るポスター、お店に置くチラシなのか折り込みかなど。
使われ方によっては、パッと見てわかるような内容にするのか、しっかり読ませるものにするのかなど表現も変わってきます。
例えば
- 駅のポスターなら一眼で内容が理解できるイメージとコピーで表現
- 折り込みのチラシなら、目を引くイメージとしっかりとした説明
誰に(Who)伝えたいか?
ターゲットは誰なのか。
誰に対して発信するのか。このサービス・商品は誰が利用するのか。
ターゲットによってトーンや文字の大きさな当然変わってきます。
例えば
- お年寄りに向けたものなら、文字を大きめにする
- 子供向けなら楽しい感じに。
- 企業向けなら少し硬めに信頼感を出す
何を (What)伝えたいか?
何を告知するか。
製品やその価値・サービスの紹介。
商品、サービスの「楽しさ」・「面白さ」・「安さ」・「便利さ」・「豪華さ」。
伝える内容によっても表現は変わってきます。
例えば
メガネの広告でも何を伝えたいかで、表現はかわります。
- 踏んでも壊れない丈夫なメガネ
- 付けていること忘れるぐらい軽いメガネ
- 動いても外れない装着性に優れたメガネ
それぞれ全く表現が変わってきます。
なぜ (Why)伝えたいか?
なぜ伝えたいのか。制作物の目的になります。
ターゲットに対してどのような価値があるのか。
例えば
- 商品を売りたいから。
- 楽しんでもらいから。
- このサービスを知って欲しいから。
- 理解してほしいから。
どのように (How)
制作物の媒体はなにか。
チラシなのか、新聞広告、冊子なのか。媒体によって表現も変わってきます。
以上の項目をしっかりと整理していきます。
書いてみると気がつかないところが見えてくることが結構あるものです。
方向性を決める。
情報を整理すると自然とデザインの方向性が見えてくるにではないでしょうか。
方向性を明確にすると
- 重要で目立たせたい部分
- あまり重要ではない部分
- 新たに追加が必要な内容
- パッと見てわかるもの
- じっくり読ませたいもの
などなど具体的にどのような表現が適切なのかデザインの見せ方が見えてきます。
情報整理がしっかり出来て、初めてデザインのスタートになります。
制作物を作るとき、商品、サービスのコンセプトをしっかり理解した上でのことです。コンセプトの作り方の記事も参考にどうぞ。
デザインをどのようなイメージで作るかのトンマナの記事も参考にどうぞ。
おすすめの本
情報の整理とそれをデザイン落とし込む考え方がとても参考になります。
まとめ
情報整理のお話でした。
当たり前のことですが、クライアントはなにか目的があってそれを実現するために制作物を作ります。
その目的をしっかり理解しないと、デザイン的には素晴らしいものを作ってもそれはダメなデザインになってしまいます。
デザインをする上で情報整理の下準備が非常に重要なことが、わかっていただけたでしょうか。
情報の整理はデザインレイアウトと同じぐらい大切な作業です。
参考になれば幸いです。
情報整理のお話でした。
おすすめのデザインスクールを紹介した記事も参考にどうぞ。
独学でデザインを勉強することはもちろん可能ですが、やはり時間がかかってしまうのも事実です。スクールで学ぶことが一番最短で確実な方法です。
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