色はデザインの良し悪しを左右する重要な要素です。
伝えたいイメージに合った色を選ぶことが大切になってきます。
また色選びを難しくしている原因の一つに色は好き嫌いがあるということもあります。
色が与える印象とその効果を理解すれば、伝えたいイメージの色が自然と見えてくるのかと思います。
この記事では色が与えるイメージとその効果を紹介します。
色によるイメージの違い
色にはそのもの自体にイメージがあります。
例えは下の画像は同じ文章に背景の色だけ変えたものです。
背景の色の違いで受ける印象が違ってくるのではないでしょうか。
- 白色背景は誠実な印象でいいものがありそうな感じです。
- 赤色背景はお買い得感が感じられ、安い物がたくさんありそうです。積極的なイメージです。
- 黒色背景は訳ありの商品がいろいろありそうなイメージです。掘り出し物がありそうな感じです。
- 緑色背景は野菜が売ってそうなイメージがします。健康食品も扱ってそうなイメージです。
このように色にはそれだけで持つイメージがあります。
色の持つイメージを上手く使って配色することで伝えたい印象を正しく伝えられるデザインになるのです。
色の持つ印象を紹介します。これから作る制作物がどんな印象を持ってもらいたいかのイメージのヒントになるかと思います。
赤色のイメージ
鮮やかな赤色は健康的で元気な印象を与えます。また、赤色の服は勝負服に典型でもあり、やる気に満ちた積極性を感じる色でもあります。
こんなイメージを作りたいときに赤色は合っています。
- 力強いイメージにしたい。
- 元気になる感じにしたい。
- 情熱的・ドラマチックにしたい。
- やる気出る感じにしたい。
このイメージを作りたいときは赤色は避けた方がよいです。
- 冷静なイメージにしたい。
- 爽やか、涼しげなイメージにしたい。
- エレガントなイメージにしたい。
- 理知的なイメージにしたい。
オレンジ色のイメージ
オレンジ色は赤色の活気と黄色の陽気さを合わせもった色です。カジュアルで陽気・ポジティブなイメージです。クセがなく使いやすい色ですが、その反面、平凡な印象になりがちです。
こんなイメージを作りたいときにオレンジ色は合っています。
- 陽気なイメージにしたい。
- カジュアルな感じにしたい。
- 楽しい感じにしたい。
- 気軽な感じにしたい。
- ポジティブなイメージにしたい。
このイメージを作りたいときはオレンジ色は避けた方がよいです。
- 冷静なイメージにしたい。
- 爽やか、涼しげなイメージにしたい。
- エレガントなイメージにしたい。
- 理知的なイメージにしたい。
黄色のイメージ
黄色は開放的でどの色よりも明度が高く最も目立つ色です。そのため、標識や安全服のにも使われています。黒との組み合わせでよく使われています。
活発なイメージもあります。
こんなイメージを作りたいときに黄色は合っています。
- 気軽なイメージにしたい。
- にぎやかな感じにしたい。
- 楽しい感じにしたい。
- 馴染みやすい感じにしたい。
このイメージを作りたいときは黄色は避けた方がよいです。
- 冷静なイメージにしたい。
- エレガントなイメージにしたい。
- 理知的なイメージにしたい。
緑色のイメージ
緑色は自然をストレートに感じさせる色です。自然の活力やエネルギーを表現すには緑色は欠かせません。信頼感も感じさせるので食品にも多く使われています。
こんなイメージを作りたいときに緑色は合っています。
- 自然のイメージにしたい。
- 平和や安らぎを感じさせたい。
- 健康的な感じにしたい。
- 若々しい感じにしたい。
このイメージを作りたいときは緑色は避けた方がよいです。
- エレガントなイメージにしたい。
- 人工的なイメージにしたい。
- 衝撃的なイメージにしたい。
青色のイメージ
清潔感、爽快感、冷静さ、理性などをイメージする色が青色です。青色は何も混ざらない最も寒色のシンプルに冷静さ・知的さを表現します。ロゴやシンボルマークも多く使われる色です。
こんなイメージを作りたいときに青色は合っています。
- 理知的なイメージにしたい。
- 誠実、まじめさを感じさせたい。
- 精密・緻密さを感じにしたい。
- 男性的なイメージにしたい。
このイメージを作りたいときは青色は避けた方がよいです。
- 暖かさを感じるイメージにしたい。
- ユーモラスなイメージにしたい。
- 開放的なイメージにしたい。
- 食品など
紫色のイメージ
紫色は優雅で高貴な色として女性に愛される色です。神秘的なイメージや怪しげなイメージを感じる色でもあります。マイナスイメージとして不健康なイメージを感じる場合もあります。
こんなイメージを作りたいときに紫色は合っています。
- 神秘的なイメージにしたい。
- 幻想的なイメージにしたい。
- 高級感を感じにしたい。
- 女性的なイメージにしたい。
- 大人のイメージにしたい。
このイメージを作りたいときは紫色は避けた方がよいです。
- 暖かさなイメージにしたい。
- ユーモラスなイメージにしたい。
- 活発なイメージにしたい。
- 食品など
- 元気なイメージにしたい。
黒色のイメージ
最も明度の低い色である黒色は他の色と組み合わせたときにそのお色を最も強く引き立たせる色です。黒色は格調高く、重厚感を感じさせる一方、ネガティブなイメージも強い色でもあります。上手く使うと他の色にはないインパクトを与えることのできる色です。
こんなイメージを作りたいときに黒色は合っています。
- 神秘的なイメージにしたい。
- 幻想的なイメージにしたい。
- 高級感を感じにしたい。
- 力強さをイメージにしたい。
- 大人のイメージにしたい。
このイメージを作りたいときは黒色は避けた方がよいです。
- 暖かさを感じるイメージにしたい。
- 明るいを感じるイメージにしたい。
- 活発なイメージにしたい。
- やさしいイメージにしたい。
白色のイメージ
色味のない黒と対極にある色です。組み合わせる色をすっきり引き立たせる色です。純粋、クリーンのイメージがあります。一方貧しさや寂しいといったマイナスのイメージもあります。
こんなイメージを作りたいときに白色は合っています。
- すっきりとしたイメージにしたい。
- 知的なイメージにしたい。
- 開放感を感じにしたい。
- クリアなイメージにしたい。
このイメージを作りたいときは白色は避けた方がよいです。
- 重厚なイメージにしたい。
まとめ
色にはそれぞれが持つ印象があることを理解していただけたでしょうか。
色が合っていないと伝えたいイメージとは違う印象になってしまうこともあります。
メインの色が決まったらその色に合う配色を探す作業になります。
例えば、同じ赤でも暗い赤や明るい赤、鮮やかな赤など色のトーンはさまざまです。そのトーンによってもまた印象が変わってきます。メインになる色の系統が決まったら、次はトーンを決めます。トーンによっても様々なイメージがあります。
トーンの記事も合わせて参考にしてください。
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参考になったら幸いです。
おすすめのデザインスクールを紹介した記事も参考にどうぞ。
独学でデザインを勉強することはもちろん可能ですが、やはり時間がかかってしまうのも事実です。スクールで学ぶことが一番最短で確実な方法です。
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