マンガで使われる吹き出しは、広告でもよく使われる技法です。
この記事下の画像のような吹き出しをイラストレーターで簡単に作る方法をいくつか紹介します。
また、プロっぽい吹き出しのデザイン方法もあわせて紹介します。

シンプルな吹き出しをつくる【その1】
まずは一番簡単なやり方を紹介します。作る吹き出しは下の画像のものです。
一番オーソドックスな吹き出しですね。

シンプルな吹き出しの作り方
❶ツールバーの楕円ツールで任意の円を作ります。

❷次に吹き出しの突き出た三角の部分を作ります。
多角形ツールを選択して、アートボード上にクリックします。クリックすると「多角形」パネルが現れるので辺の数を3にしてOKをします。

三角を選択し状態で、ツールバーから回転を選択します。
optionキーを押しながらアートボード上でクリックします。
回転のダイアログボックスが表示されます。角度に「60」を入力してOKをクリックします。オブジェクトが回転して、尖った角が下になりました。

ツールバーの「ダイレクト選択ツール」でアンカーポイントをshiftキーを押しながら移動させます。

吹き出しの尖った部分ができました。
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ペンツールで三角を作ってもOKです。
ペンツールの場合、三角にしなくても「V」だけでも大丈夫です。
❸円と三角が重なるように作りたい吹き出しの位置に移動させます。
正確にセンター揃えにしたい場合
「整列」の機能を使うと簡単に揃えられます。
楕円と三角の両方を選択した状態で「水平方向中央に整列」をクリックします。
※整列表示方法:「ウィンドウ」→「整列」
- 色々と便利な整列の記事もあわせてどうぞ。


❹円と三角の両方を選択して「パスファインアー」パネルの合体をクリックします。

❺吹き出しが出来上がりました。
角を移動する
吹き出しの角を移動す方法です。
❶「ダイレクト選択ツール」を選択して、吹き出しの角を選択してドラッグします。

吹き出しの編集
パスファインダーで合体する時にoptionを押しながら「合体」をクリックすると、表示は合体していますが、パスは合体されない状態になります。
合体した後でも修正が可能になります。

グループ選択ツールで三角を移動や拡大・縮小などの操作ができます。

合体の解除
optionを押しながら合体した場合、合体の解除も可能です。
パスファインダーパネル右上のメニューから「複合シェイプを解除」を選択すると合体前の状態に戻ります。

吹き出しのアレンジ・角を丸くする
今作った吹き出しの角を下の画像のように丸くするやり方を紹介します。

❶「ダイレクト選択ツール」を選択します。

❷吹き出しの円の2箇所の角をshift
を押しながら選択します。

❸コーナーウェジェットが表示されるのでどちらか片方のコーナーウェジェットを下にドラッグします。
コーナーウィジェット
コーナーウェジェットが表示されない場合:上のメニューから「表示」→「コーナーウェジェットを表示」を選択

❹形を見ながら良いところでドラッグを解除します。
コーナーウェジェットのコツ:コーナーウェジェットは少しドラッグしただけで、かなり丸くなってしまします。一度下にドラッグして、そのまま元の位置に戻しながら丸みを調整するとイメージ通りの角丸を作りやすいですよ。

❺下の角も同じ要領で丸くします。
❻角の丸い吹き出しができました。

注意:パスファインダーのoptionを押しながらの合体では「コーナーウェジェット」の機能は使えません
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吹き出しの作り方【その2】
次は下の画像ようなPOPなどでよく見る雲の形の吹き出しの作り方を紹介します。
モコモコな吹き出しを作る
下の画像のようなモコモコの吹き出しを作ります。

❶楕円ツールでいくつかの円を作り、吹き出しの形にします。

❷ペンツールで吹き出しの「V」も加えて、全てを選択して「パスファインダー」の「合体」をクリックします。

❸吹き出しの出来上がりです。
吹き出しの編集
この吹き出しの場合、後で調整ができるようにoption
キーを押しながら合体すれば円の位置や大きさの調整ができるので、また最初からやり直す必要がなくなります。

「グループ選択ツール」で円単体で選択が可能になります。

移動、拡大/縮小はもちろん、ドラッグ&ドロップでコピーすれば合体したオブジェクトを増やすこともデリートで減らすことも可能です。
(コピーのやり方:MAC:command
+ドラッグ / WIN:Alt
+ドラッグ)
吹き出しの作り方【その2】
ふんわりした、楕円と角丸の四角の間ぐらいの吹き出しです。
ふんわりした吹き出し
下の画像のふんわりした吹き出しを作ります。これは楕円と角丸四角のちょうど中間の楕円になります。

❶楕円ツールで楕円を作ります。
❷楕円を選択した状態で、上のメニューから「効果」→「ワープ」→「膨張…」を選択します。
❸「ワープオプション」パネルが現れます。
- スタイル:膨張
- カーブ:-25(マイナス方向にプレビューを確認しながら調整します)

❹ふんわりした楕円が出来ました。
❺楕円をパス化します。
楕円を選択した状態で、上のメニューから「オブジェクト」→「アピアランスを分解」を選択します。
❻ふんわりした楕円がパス化されるのであとは、三角かペンツールで描いた「V」を「パスファインダー」で合体すれば完成です。
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まとめ
吹き出しはメインのコピーで使うことはあまりないと思います。ポイントやメインの補足に使うことが多いです。
そのことを踏まえて、目立ちすぎず、埋もれないちょうどいいデザインを探してみてください。
- ダサくならない吹き出しの作り方の記事も参考にどうぞ。

素材集でも吹き出しはありますが、ちょうど良いものがない時は、簡単に作れるので試してみてください。
吹き出しの素材

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